一次関数 変化の割合の重要性
一次関数の指導法に物申す!以前(2000年(H12)頃)、このHP上で一次関数の指導法について、私の私見を述べさせていただきました。そのせいとは言いませんが、教科書の内容もずいぶん変わってきました。
そこで、ここでは、再度、一次関数の指導法について私の意見を述べさせていただきます。
1 一次関数 には 絶対連立方程式が必要! ?
代数的な方法しか教えていないことです。
関数だから,「一方が変わるともう一方が変わる」という考えを基にして
変化の様子に目を向けさせて考えさせるべきだと私は思っています!
例1
下の表は,一次関数を表すものとして空欄を埋め,
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この表の関係を表す式を求めるのに代数的な方法を利用すると
<<以前の教科書や参考書の方法>>
y=aχ+bに (−2,10)と(3,−5)を代入して |
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という方法ですよね!?
では,連立方程式が苦手(と思いこんでいる)な生徒は?
そう,手を付けない!
2 関数には、関数独特の解決法を!!
過去の失敗を取り返さなければ,先に進めないのはかわいそうだと思いませんか?
「いや,すべての内容を理解させなければ・・」確かに・・ 御説ごもっとも・・
でも,数学苦手な子どもに、わずかでも希望が持てるようにしてあげたいと思いませんか?
そこで,私が一次関数(関数)に関して指導している方法は「表」と「変化の割合」です。
「変化の割合」については特に言葉を強調することはありませんが,
「χが1増えるときにyはいくつ増えるか」を考えさせます。
下の表は,一次関数を表すものとして空欄を埋め,
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なぜなら、空欄を埋めることは比較的簡単だからです。
例1と比較するとどこが違うのか・・
χが1増えると,yは2増えるという性質を理解(予想?)できるからです!
この考えを発展させるのです。
以下に紹介するのは,ほんの一部の内容ですが・・
基本的な考え方はこれで十分だと思います。

χは 5 増えている
(15減っている) |
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このことから,χが 1 増えると y は −15÷5=−3
後は,これを基に表を埋めることができる。
χ | −2 | −1 | 0 | 1 | 2 | 3 | 4 |
y | 10 | 7 | 4 | 1 | −2 | −5 | −8 |
この表と先の−3を使うと式はできる。
y=−3χ+4
慣れてくると,χ=0のところだけ,yの値を見つけるだけで式を作ることが可能になります。
手順としては非常に簡単にできると思います。
私たちが,実生活の中で関数を利用するときは,この考え方を利用していると思いませんか?
例a ; 8時〜8時10分までに プールに●●cmの水が入ったから・・
全部に入るのは ▲時▼分くらいだろう。
例b; 高速道路を運転してるとき・・●km進むのに▼分かかったから・・
あと◆分で着くな・・。
等々
連立方程式で考える人って・・います?
私は,この表をもとにした、変化の割合を利用した関数の指導法を
これからも数学に関わる先生方に提案していきたいと思います。
みなさんのご意見お待ちしています。